◇ 設立趣旨
私たちの強い要請にもとづいて、ようやく介護報酬の3%値上げの準備に入りましたが、この程度では介護保険制度が安定的に持続することはありません。
この報酬の値上げが一時的な措置に過ぎず、そして、そもそも3%程度では従事者の労働条件がしっかりと改善されるわけではありません。また、制度全般の改編をしない限り、要介護者やその家族が安心して暮らせることにはなりません。今後、よりよい介護保険制度にしていくためには、広範な個人や団体がそれぞれの利害を超えて話し合い、一致協力することが必要です。
介護保険制度の創設について、1996年に「介護の社会化を進める1万人市民委員会(略称:1万人市民委員会)」が設立され、市民の立場からよりよい制度へ推進してきました。今ふたたび利用者・家族・事業者・働く人々・専門家など広範な市民が手を携さえて、国民の共有資源である介護保険制度をたて直す必要に迫られています。それができなかったら、私たちは安心して老いることも、死ぬこともできません。
介護保険制度のたて直しをめぐって、それぞれの団体が数多く政策提言を行なっています。それはもちろん重要な行動ですが、この際、できるだけ多くの立場の知恵と力を結集し、国民的運動を起こす時期だと考えております。
この際広く国民の側から介護保険制度を持続・発展させるための提案を行なうため、利用者・事業者・労働者・自治体、ボランティアなど多様な立場の団体・個人が協力して、国民の側から政策決定に参画するネットワークを作ることを提案致します。
「1千万人」という数字の根拠は、介護保険サービス利用者約400万人、家族の1人を代表として400万人、介護従事者100万人以上、事業者・専門家を合わせれば、1,000万人というのは少しも大げさではありません。有権者の1割を占める国民の声がまとまれば、必ず財源を含めて、信頼に足る社会保障に打ち立て、利用者の視点に立った持続可能な介護保険制度を再構築できると確信します。
このために、介護保険制度に関係のあるあらゆる人々と団体、機関が連携した場として「介護保険を持続・発展させる1000万人の輪」の設立をします。

